murakami Labo.

村上研究所

『ハンナとその姉妹』

毎週1回行く稽古で与えられた宿題が「監督か役者をひとり決めて、その人を知り尽くす!」というものだ。具体的にその人物の監督作品、または出演作品の映画を観て、そのストーリーと感想を説明し、感想を言う。その後、その映画や人物にまつわるカルトクイズを出す。先週は初参加だったので自分はやらなかったけど、今週はやることになる。
という訳で、誰にしようかな、自分が候補に上げたのは
(1)川島雄三(監督)
(2)ダスティン・ホフマン(『クレイマー・クレイマー』をもう1回観たかったから)
(3)アル・パチーノ(『セント・オブ・ウーマン』『狼たちの午後』をもう1回観たかったから、他にも観てない名作があるだろう)
といろいろ考えたすえ、ウディ・アレン監督作品を追うことに決めた。好きだけど、実はそんなにたくさん観てなかったから。で、観たのが『ハンナとその姉妹』という映画だ。
期待していた以上に素晴らしかった。タイトルに姉妹とあるけれど、割と男性の側の視点でのシーンが多いように思えた。ぱっと見、不器用そうな中年の男性が妻ハンナの妹に恋をしてしまう。恋はうまくいって、でも奥さんも捨てられなくて、揺れる心。その男の話と、ハンナの元ダンナ、ミッキー(ウディ・アレン)が病院で診察を受け、自分が病気でないかやたら心配する話、このふたつが並行してすすんでゆく。
二人の女性の間で揺れる中年男、神経質な芝居をするウディ・アレン、どちらもすごくツボにはまってて好きだ。だめな人を応援してくれるようなパワーがある。ちょっと私自身の生活でストレスやら疲れを感じていたんですが、そういうときに心が和む映画です。
この映画、章を分けるキャプションがあったり、途中の音楽が品が良かったり、細かいところまで完成度が高い。ウディ・アレンのことを少し調べたら、この映画を最高傑作とする意見が多かった。監督自身が好きなのは『カイロの紫のバラ』だそうだ。
という訳で、しばらくウディ・アレン監督作品を追ってゆく。
 

ハンナとその姉妹 [DVD]

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